〒350-8550 埼玉県川越市鴨田1981
TEL:049-228-3400
当科は関節リウマチをはじめとした膠原病中心に診療しております。膠原病は原因不明のいわゆる「難病」ですが、軽症のものから生死にかかわるような重症となるものまで様々です。つまり、治療も不要で、ちょっとした生活の注意のみでよい場合もある一方で、ステロイドや免疫抑制薬をたくさん使用しても改善せず、むしろ副作用も出て入退院をくりかえすような方もいらっしゃるのが現実です。 |
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最近の膠原病の治療では、新しい免疫抑制薬の登場や、様々な生物学的製剤が導入され、良くなる方が増えています。しかし依然一部の方では、これらの新しい治療をおこなっても十分に改善しない場合や、お薬の副作用で入院を余儀なくされる場合もあり、いまだに「難病」と言えます。当科ではこのような難病である膠原病の方々に対して、新薬の治験や、新しい治療戦略を考案して有用性を確かめる臨床研究をしています。 |
初診について
初診は、FAX紹介のみとなっております。 かかりつけの医師よりFAXで予約を入れていただき、予約日にご来院ください。 8時30分から11時の間に、1階新患受付にて受付を済ませてください。初診担当医師が診察します。 ※外来が大変混み合っておりますので、初診後の次回受診日が1ヶ月ほど先になる可能性があります。ご了承下さい。
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再診について完全予約制ですが、曜日で医師が決まりますので、初診担当医と御相談ください。担当日は外来担当表を参照ください。 採血や検尿がある方は、結果が出るまで約1時間程度お待ち頂いております。
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月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 | 土曜日 | ||
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午前 | 再診 | 倉沢 隆彦 | 天野 宏一 |
花岡 洋成 |
酒井 亮太 | 倉沢 隆彦 |
倉沢 隆彦 (第2・第4) |
初診・予約外 | 酒井 亮太 | 小坂 泰司 |
小川 祥江 天野 宏一 |
長澤 逸人 | 吉永 正一 |
交代制 |
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午後 | 再診 | 天野 宏一 | 柴田 明子 | 酒井 亮太 | |||
柴田 明子 |
午前 | 午後 | |||
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再診 | 初診 予約外 |
再診 | ||
月 |
倉沢 |
岡田 | ||
火 |
天野 |
柴田 | 近藤 | 岡田 |
水 |
天野 岡田 |
小川 |
柴田 | |
木 |
近藤 |
長澤 | ||
金 | 倉沢 | 酒井 |
近藤 |
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土 |
伊藤 (第2・第4) |
交代制 |
まずはお電話にてご連絡をお願いします。
リウマチ・膠原病内科外来 TEL 049-228-3569(平日・土曜日 9時~17時30分)
ER外来 TEL 049-228-3595 (夜間・17時30分から翌朝8時/休日)
ご相談される内容をあらかじめご連絡ください。
医務課 庶務係(セカンドオピニオン担当)
TEL 049-228-3410/FAX 049-226-1567
受診に関する詳細については、埼玉医科大学総合医療センターのホームページをご覧ください。
埼玉医科大学総合医療センターホームページはこちら
http://www.saitama-med.ac.jp/kawagoe/index.html
膠原病は、臓器別の病気、例えば、心筋梗塞は心臓の病気、ネフローゼは腎臓の病気、などのように、どの臓器の病気か説明ができないような、全身の複数の臓器の血管や結合組織に、ほぼ同時に炎症が起こる疾患です。1942年にクレンペラー博士は、このような疾患を、結合組織の主要成分である膠質コラーゲンと血管の病気と考え、”コラーゲン・血管病“と呼び、日本でこれが「膠原病」と翻訳されました。
膠原病では、病原体から体を守るために人間がもともと持っている「免疫(めんえき)」というシステムに異常を来たして、外敵である病原体ではなく、自分の細胞や組織を攻撃してしまうことが起きていると考えられています。ではなぜこのような異常な免疫反応がおこるのでしょうか? 残念ながら真の原因はまだ不明です。膠原病になりやすい遺伝的な素因についても研究は進められておりますが遺伝病ではありません。ですから親や兄弟が膠原病でも必ずしも自分が膠原病になるとは限りません。むしろ膠原病患者の多くはそのような遺伝的背景が全くないのに発症しています。
膠原病を疑う症状
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膠原病の主な疾患名
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膠原病の治療は基本的に対症療法といえます。したがって、治療対象となるような「症状」がなければ、原則として治療はしません。
たとえば、リウマトイド因子が陽性と健康診断で指摘されても関節炎がなければ治療の必要はありません。
強皮症でレイノー現象だけならば保温や軽い血管拡張薬などの対症療法のみでよいと思います。
メトトレキサート(MTX)という元々抗がん剤であった薬剤をうまく使用することと、TNFαやIL-6といった炎症性サイトカインを抑える生物学的製剤という薬剤が2003年から使用できるようになり、この10年あまりの間に大きく進歩しました。
当科でも積極的にこれらを使用して、「寛解」という良い状態になって通常の生活ができている患者さんが多くなってきたのを実感してきました。
一方、感染症(肺炎など)で入院する患者も以前より増加しており副作用には注意が必要で、私たちも慎重にこれらの製剤を使用するよう心がけております。
また、これらの製剤は注射製剤で使用が面倒なことと、高価であることが問題であり、使用すべき患者さんでも経済的理由など医学的では無い理由で使用できないのは私たちも大変残念です。
これらの薬剤は病気の勢いが強い時にはじめに使用することが重要であり、思い切ってはじめに使用し、良くなったら減量や中止を試みるというのが良いと思います。
うまく行けば、完全に薬を止めても関節炎無い状態(治癒かも?)を維持できるかもしれません。
過剰反応をおこしている免疫反応を抑える、いわゆる“免疫抑制薬”が主体となります。中でも、副腎皮質ステロイド薬(以下ステロイド薬)は今でも膠原病治療の中心となっています。しかしその副作用は、特に長期使用された場合、顔面や腹部に脂肪が蓄積すること(満月様顔貌、中心性肥満)、コレステロールの増加、糖尿病、高血圧、骨粗鬆症や大腿骨頭壊死など骨の異常、白内障や緑内障などの目の病気、皮膚が薄くなり皮下出血がでやすくなる、などきわめて多岐にわたる有害事象があります。
しかし膠原病で肺や腎臓などの重要臓器が障害され、治療を急がなければならない患者さんに対しては、やはり即効性で確実性のあるステロイド薬が必須となります。
最近ではほぼ同時に免疫抑制剤を併用することがステロイドの使用量を減らして副作用を軽減することができると考えられています。
当科でもできるだけステロイドを減量できるように免疫抑制薬の併用を積極的に試みております。
将来ステロイドや免疫抑制薬を中止できるかは、今まではほぼ不可能と信じられていましたが、一部の患者さんではそのようなことも可能となっています。
一部の患者さんかもしれませんが、「膠原病は治る可能性がある」と信じています。
主治医を信じ、希望をすてないで、あまり悲観的になりすぎないようにして一緒に治療を行っていきたいと考えております。
特に注意すべきもの
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比較的減量で軽快
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